ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:影の王国

ビジョルドの五神教シリーズ。シリーズ2作目を飛ばして3作目を読んだ。確かに面白いのは面白いんだけど、期待ほどではなかったというか。最後はちゃんとまとまるんだけど、そこまでの駆動力が弱い気がする。最後のまとまりも、このシリーズを読んでいれば、そうなるだろうなと予測できるまとまり方だし。

それはともかく、たくましい男が拷問されて傷つくというシーンは女性にはソソるものがあると思われる。この作品にはそのままの拷問らしい拷問シーンはないけれど、主人公はまあだいたい傷ついて血を流している。そして精神的に支配されたりするし。

そしてまた、この作品は恋愛小説でもあると気がついた。最初のチャリオンの影と同じように、主人公とヒロインは出会った途端に恋に落ちるし、全体の半分くらいでキスするし、最後には結婚する。あ、ネタバレしちゃったよ。まあ、いいか。

脇役として出てくる王子はもっと活躍するかと思ったけど、それほどでもなかったな。そして氷熊。なんというか、いいマスコットなんだけど、日本語としてはどうもすわりが悪い。アイスベアと読めばいいのかも知れないが、だいたい日本語で読んでいるので、「こおりぐま」と読みたいがそれでは語呂が悪い。だからといって「ひょうゆう」と読むのもどうかと思うし。「ひぐま」だと羆みたいだし。

 

影の王国 上 (創元推理文庫)

影の王国 上 (創元推理文庫)

 

 

影の王国 下 (創元推理文庫)

影の王国 下 (創元推理文庫)

 

 まあ、誰が敵だかわからないし、分かっても政治的な理由からあからさまには敵対できないし、とかそういうのはちゃんとしていていい。素晴らしいと言うよりこれが普通だよな。うん、現実のほうがおかしい。というかなんというか、このシリーズを読み出してから、異世界転生アニメを見るのがつらくなって困った。しばらくの間、ファンタジーは海外ファンタジー小説から成分補給してアニメは中断しておくべきだろうなぁ。