ようやく読み終わった。ブラックアウトの後編。
映画のような娯楽小説の傑作。
- 作者: コニー・ウィリス,松尾たいこ,渡邉民人(TYPEFACE)〔カバーデザイン〕,大森望
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紛れもなく面白い。次から次へと息つく暇もなく出来事が起こり、登場人物はそれに翻弄されながらも、懸命に対応する。まあ、これが傑作なのはいまさら俺がどうこう言うことじゃない。
重大な欠点がある。それは長いということ。もう嫌になるくらい長い。この長さじゃなかったら、読み終わった瞬間にもう一度最初から読む。まあ、ブラックアウトは図書館に返しちゃったけど。でも手元にあってももう一度読む気にはなれないだろう。とにかく長いんだ。
ついでにいくつかツッコミを入れると、タイムマシン管理側が無能。個人の努力なんて組織的な努力に比べたらほとんど影響力はないはず。ってことは管理側は危険性を考えてタイムトラベルを全面禁止したという設定にしてもよかった。それなら無能ではなくわからず屋というか、敵側になる。
そもそも史学生は大学院生なのに何を研究していたんだろう。既に知られていることの体験学習みたいなことではなく、まだ知られていない学術的に価値があると思われることの研究をするべきではないだろうか。危険があることは分かっていたのだから、それに見合うだけの内容の研究をしていたのではないのか。
でもやはり面白い娯楽映画である。小説だけど。あ、叙述トリックがあるから、映画だと難しいか。