この中には、「新世界より」と「PSYCHO-PASS サイコパス」のネタバレがあります。
先日のはてブの記事から思いついた。
まあ、例によってちゃんと読んでないんだけど。そもそも俺は世紀末無法状態的な世界をディストピアだとは思っていない。まあ、記事にあるように、いずれは統治される。戦国乱世のようなものである。その統治状態が別のディストピアでないとは限らないが、少なくとも無法状態ではない。
本当のディストピアは管理社会であろう。いや、実は「PSYCHO-PASS サイコパス」は劇場版見ていないし、「新世界より」はまだ見ている途中である。ただし、「新世界より」の小説は読んでいる。この二つの作品に共通しているのは、主人公がディストピアの維持に関わっているという点である。どちらも女性主人公だが、「PSYCHO-PASS サイコパス」では積極的に「新世界より」ではそんなに積極的ではないが、(管理)社会を維持する側の人間である。そして、少しは社会を変えようとしている。
でもでも、ですよ。「新世界より」では明白なんだけど、主人公が世界を変えるよりも重大な問題があると思うのですよ。それは少子化。「新世界より」では、成人する子供が非常に少ないのである。多少寿命を延ばすことは可能みたいだが、そもそも社会の資源が少ない。そして、三つの脅威があって、どれも都市というか集落を壊滅させるか人口を大幅に減らす可能性がある。つまり、基本的に人口が増えないところに、時々災害的に人口が減るわけです。これでは遠からず滅亡しますよ。そして成人する子供が少ないことは管理の結果なので、管理社会である以上どうすることも出来ない。更に、この社会の場合、管理社会をやめることも破滅につながる。まあ、人類は滅亡しないにしても。
「PSYCHO-PASS サイコパス」では、子供自体を減らすような管理はしていないが、仕事以外で家の外を移動したりするのは危険であるし、恋愛など感情が高ぶるようなことをするのも危険である。いつどんなタイミングで捜査中の執行官に出会い、たまたまその時点で犯罪係数が高くなっていたりしたら、処刑されるかも知れないのである。家の中に籠っているか、自首して刑務所に入っているのが安全である。どう考えても子供が増えるような環境ではない。
そう、管理型ディストピアは少子化によって終焉を迎えるようになっているのではないだろうか。あるいは、少子化自体が管理型ディストピアのもたらす結末なのではないだろうか。
逆に、子供が生まれるということは、未来が開けているということを示している。
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