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ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

不安を煽って人を動かす

人間はそんなに理性的ではなくて感情的な生き物だから、理性に訴えて説得するだけでは人は動かない。

そうは言っても、人の不安を煽って思うように動かそうとしているのを見ると、どうも嫌な気分になる。先祖が浮かばれないとか言って壺を売りつける霊感商法のようなものだ。

道徳的な行動をしないと地獄に落ちるというのも、嫌な誘導だ。萎縮するから。人の精神が萎縮するのはよいこととは思えない。悪事には現世の罰で対応するべきである。

それはさておき、消費税を上げないと社会保障が将来破綻するという話である。実際には税収全般との関係なので、消費税には限らないのだろうが、まるきりの嘘という訳ではないだろう。けれど、消費税だけで賄うとすると10%では全然足りないという計算もある。つまり、消費税を10%にしても将来破綻するということになる。もちろん民衆としては消費税を大幅に上げられても生活の不安がある。

そんな金の辻褄の計算よりも、将来の不安を煽られた民衆の行動が萎縮してしまうのが問題だ。将来が不安だと思えば、消費を抑えて貯蓄するしかない。景気を悪くするのは、消費税の上昇と、その理由付けとして使われた将来の不安という二つの要素があるのではないか。

だいたい、そんなに不安なことばかり言われたら社会が楽しくない。庶民はもっと楽観的に生きていいはずだ。その点「所得倍増計画」は馬鹿みたいに楽観的な点がよかったのではないか(少なからず幸運もあった)。

少子化問題についてもそうである。妊娠可能期間の偽のグラフを作ってまで、不安を煽って女性を早く結婚させようとする。一方で結婚の妨げとなっている問題は一向に改善されないわけだ。苦労して結婚して苦労して子供を育てなさい、そうでないと老後たいへんなことになりますよ。そんなことを言われたら、結婚してもしなくても楽しくない、息苦しい社会になってしまう。

国民の支持を得るためにバラ色の未来という嘘をつくのも問題だが、数字の辻褄を合わせるために極端に不安な将来像を見せるのは、それ以上に問題である。私たちは現在を生きているので、現在を楽しく生きたいのである。

そんなに不安ばかり煽られて、景気が良くなったり子供が増えたりするだろうか。

 

なんか、不安に関する本を貼ろうと思ったけど、この手の本はうっかりしたものを貼れないので、関連しそうなミステリにした。