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ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

アニメ感想:未来日記:整合性のある異常

未来日記を15話くらいまで見たところ。

整合性のある異常

異世界ファンタジーなどの場合、その異世界感を出すためには、この世界とは違うということを整合性をもって示す必要がある。まあ、必要があるというよりは、そうなっていると異世界感がでて雰囲気がよくなる。この地球の先進国の都市とか郊外みたいな異世界では俺は満足できないのである。

で、異世界ファンタジーに限らず、独自の雰囲気を持たせるためにには、何らかの異常性があるとよいのだが、これはなかなか難しいわけだ。異世界ファンタジーなら魔法が日常的にあるとかそういうのが可能だけれど、この現実の日本がモデルになっているフィクションでは難しい。

未来日記の場合は、明らかに異常がある。それは人間関係の異常である。しかも、一つではなく複数の人間について、意図的に異常性が描写されているようである。主人公とヒロインの関係は毎回のように壊れてしまうが、次の話では何事もなかったかのように元に戻っている。ヒロインの家での死体発見からの不信とその回復、誘拐時の不信とその回復など。

そしてこれは主人公とヒロインだけでなく、テロリスト女と刑事sとの関係とか、主人公と高坂との関係などにも言える。もしかしたら「友達がほしい」という主人公の想いも、これに関係しているのかも知れない。つまり、しっかりした信頼関係にあるが、一度信頼が崩れるとそんなに簡単には信頼を取り戻せないのが友人だからである。

さらにヒロインが言う「私を利用すればいい」というセリフも、信頼など不要ということを示している。利用するだけの関係ならば、利用価値があるかぎりは関係を維持できるからである。

未来日記について二回書くのもなんなので、別の内容を続ける。

ツッコミ不在世界

未来日記については何度も書いているように主人公が馬鹿である。それについて少し考えたのだが、どうもこのフィクション作品は頭の悪い人たちの中に、頭のおかしい人が入り込んで無双するという作品のようである。羊の群れに狼が一匹混じっているようなものである。

頭の悪い人たちは、一人だけ紛れ込んだ頭のおかしい人を、なんか違うと思うのだが、「頭がわるい」と「頭がおかしい」の違いがよく分からないので、奇妙な点はあるが同類と判断してしまうのではないだろうか。頭が悪いので仕方がないのである。なにしろ、神まで頭が悪いんだから、そういう世界としか言いようがない。その中にひとりだけ頭がおかしい人がいたら、そりゃあ無双してしまうのも無理はない。

問題なのは、みんな頭が悪いとツッコミ役がいなくなることである。この世界にも探偵がいて、せっせと名探偵パロディみたいなことをやっているのだが、ツッコミ役がいないのでボケっぱなしである。アニメの声がまた見事に名探偵っぽい声だから堪らない。(カヲル君の声だった)

 

名探偵キドリ(1) (講談社コミックス月刊マガジン)

名探偵キドリ(1) (講談社コミックス月刊マガジン)

 

 雪輝誘拐時の部屋の扉の番を馬鹿にやらせるとか、秒殺的に回収されたの立っている時間が短かったが、明らかにフラグだったわけだ。その辺にある物を挟んでおいたほうがよほど役に立つ。物がないなら高坂を気絶させて挟んでおくという手もある。

高坂屋敷での誘い込みも、高坂屋敷のような、あり得ないほど極めて特殊な条件がなければ成立しない作戦を立てて、かつ、見事に失敗している。わざわざ有線でケーブル引っ張っておいて、結果は停電とか、すごいことを考えつく探偵だ。ラジコンとかのキットを買ってきた方がむしろ安くて簡単ではないのか。

まあ、一人を除いて世界中の人間が全員馬鹿なので仕方がない。それに世界的な探偵を目指しているだけだし、目指すだけなら誰でも出来るわけだから。

そして作品世界にツッコミ役がいないと、視聴者がツッコミたくなるのも仕方のない事なのである。