ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

英語が書けなければ研究者にはなれない

主語(目的語)が大きいと思うかもしれないが、文系の研究者なら英語で論文を発表する必要がないと考えることは、文系を舐めていると思う。俺は文系じゃないけど。そして研究者でもないけど。

研究者は英語で論文を書く必要があるのだ。それも年に1本では少ないだろう。3本は書く必要がある。3本書いて2本掲載なら、かなり優秀な研究者ではないだろうか。年に5本書いて1本掲載ならなんとかやっていけるかも知れない。

こういうことを書くと怒られるかもしれないが、私は研究者でもないし、教育者でもないので敢えて書くのだが、もし研究者として最低限の能力を持ち合わせているなら、そして英語を書く能力が抜群に優れているなら、優秀な研究者があなたを共同研究者として選んでくれるかも知れない。論文執筆担当として。そして抜群に優秀な研究実績を挙げるよりも、英語論文執筆能力を上げる方がはるかに簡単である。

英語を読み書き、聞き話す能力のうち大学入学の時点で学生が持っている能力と必要とされる能力の差が一番大きいのが書く能力である。そして書ければ話せるのだ。発音が多少違っても訛っていると思われるだけである。だいたい、英語を話す人の9割は訛っているのではないかと思う。イギリスやアメリカだって地方による訛りはあるのだから。単に訛った英語を話す人として認識されるだけである、そして英語が書ければどんなに訛った英語を話そうが馬鹿にされることはない。

というわけで博士課程に進学しようとする人は英語がそれなりに書ける必要がある。博士課程に入ってからでは英語の勉強に割ける時間はないので、それ以前に書く能力を上げる必要があるが、修士課程は2年間しかないので、結局のところ学部に入学した直後から英語を書く練習をしなければならない。

実を言うと、英語を書く能力が必要なのは研究者に限らない。国際的なビジネスをするなら、英語を書く能力は必要である。海外で働くにも第一に必要なのは英語を書く能力である。繰り返すが、発音が訛っていても相手は理解できる。ちゃんとした英語が書ければ馬鹿にされることはない(ちゃんとした英語が書けるネイティブは尊敬される)。

なので、大学に入学したらすぐに英語を書く訓練をした方がよい。一番良いのは提出するレポートを全部英語で書くことである。したがって、その授業の最初のレポートと課されたらすぐに質問しよう。「先生、レポートは英語で書いてもいいですか?」大学の先生はたいてい優しいから、課題の間違いだけでなく、英語の間違いも直してくれるだろう。

ちなみに、私は単独で英語論文を書くことなどとても出来ません。なので、このエントリはよくある「おっさんが俺には出来なかったけど若者はこれをやれよなと言う」内容なのであった。

 なお、英語が書けさえすれば研究者になれるという意味でないことはもちろんである。

The Elements of Style, Fourth Edition

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