ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

無料のランチはない?

おっさんの昔話です。

子供の頃は金がなくて駄菓子が買えなかった。駄菓子屋の前で指をくわえているような子供だったのである。田舎で農家が多いが勤め人も住んでいるような町だった。勤め人の子供は綺麗な服を着ていてお小遣いが多くて、お母さんも美人(化粧している)、農家の子供は安っぽい服を着ていて小遣いも少なく親は野良着、その他に地元の権力者がいる。これは医者とか議員とか土建屋とか。その中でもうちは小遣いが少ない方でいつも友達が駄菓子を食べているのを指をくわえて見ていた。

子供が集まるときは食べるものがなかったが、大人がお茶休みをするときに混ざればお茶菓子を食べられた。なので飢えていたわけではない。でも、やはり同級生と居る時に同じ駄菓子を食べたいという気持ちはあった。今思えば、いかにも子供向けのつまらない菓子なのだが。

しかし、ある日のこと、劇的な変化が起きたのです。友達が駄菓子をくれたのです、それも1回くれただけではなく、これからは毎日くれるというのです、毎日何個も駄菓子をくれる。しかも交換条件なし。俺はただ駄菓子をもらうだけ。そんなうまい話があるだろうか?

もらった駄菓子は仮面ライダースナック。若い人は知らないだろうが、仮面ライダーカードが入ったスナック菓子だ。カードを集める目的で買って、スナックが食べきれなくなったり、味に飽きた子供がスナックを捨てて社会問題になったのである。似たような問題は繰り返されるのだが、仮面ライダースナックが日本では最初の例だろう。

喜んだのに、あまり続かなかった気がする。学校に持ってくるのが禁止になったのか、その子がカードを集め終わったのか、はっきりとは覚えていない。